お客様は『神様』ではなく
書店のビジネスコーナーに足を運ぶと、沢山の「接客術」の本が並べられていて世の中の接客業をされている方はこういった本を読んで仕事をしているのだと驚き、気がつけば沢山の飲食店や色んな種類のお店があって毎日沢山の接客を受けているのだと思います。その中で、いかに自分の接客をするか、ということを毎日考えて居ます。本当に、毎日。
私は20代はじめの頃から働く場所は全て接客業でした。
ヘアサロンのレセプション、デパートの受付、書店員、ガソリンスタンドスタッフといったお客様と接する仕事は役に立っている事がとても多いです。その時は「本当はイラストだけで食べていきたい」と心では思っていましたがイラストレーターだけで20代を過ごしていたら分からなかった接客の楽しさを経験できたことは宝になっています。
例えばヘアサロンのレセプションでは、身動きの取りにくいお客様が何を望んでいるのか、それに対してどう動けばスマートに対応できるのかを学び、デパートの受付では世代の違う方に対しての言葉や対応での印象の差を学び、一般常識もここで教わりました。書店員ではどういった方が何を求め、言葉一つの違いで受けてしまう誤解の怖さや楽しさを学び、ガソリンスタンドでは自分の動き回る快活な対応を見て元気をもらったという方もいる事を学びました。
お客様は何故多くのお店がある中、自分のお店を選んで下さったのか。
今の段階で接客の上で大切にしている事は
お客様は神様では無く、この店を選んで下さった『お客様』。雰囲気や言葉の一つ、仕草を読み取りこのお客様は何を『求め』何を『して欲しくないか』を瞬時に考え行動することを大切にしています。
言い方は悪いですが、自分のお店に来て下さるお客様は接客を通してお店側もお客様を選んでいます。以前お話ししたコンセプトや居心地の良さを求めて来て下さる方達の足が遠のく事が無いよう、風紀を乱さないように接客をしています。
具体的に言えば常識を外れた行為など他の方のご迷惑になるような事はハッキリと注意します。それによって「こんな店来るか」と言われたこともありネットに書かれたこともありますが、それでも空間を守ることも接客の一つだと思っています。人に嫌われるのは怖いですし悪口もいい思いはしません。ですがお客様と接することだけが接客では無く、このお店に足を運んで下さりお帰りになるまでのストーリーを良い想い出にして頂きたいだけなのです。お客様が一人一人違うように、接客もその人によって変えていかなければならないと思っています。
そして私の仕事はこの考えをしっかりとスタッフに伝えていくことだと思います。
ですが接客だけで技量が伴わなければお店は続いていけません。飲食経験の無かった私が今でも必死に取り組んでいることがあります。それはまた、次回に。
2011年から始めた「ゆるイラスト教室」と同年プロデュースと店長をしている「Non café(米子市)」とイラストレーターを毎日のほほんと楽しみながら奮闘しています。
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