文章が書きたくなる作家さん
皆さんはどんな時に本を読みますか?
習慣だから、ちょっと気分転換がしたいから、好きな作家がいるから。色々な理由があると思います。
そして、本を読まない方も沢山います。その事がとても面白いなぁと思いながら20代の時書店員をしていました。本を読まなくても漫画は好き、雑誌は好き、絵本が好き、それでいいのだと思います。電子書籍でも誰かの投稿でも、自分以外の考えたことを自分の中に入れていき、篩にかけられ残った言葉が自分の何かになるのがとても魅力的だなと思っています。
そして書店員をしていた頃、書店に来られる方は何かを目的にして来られる方もいれば半分くらいは「何か良い出会いがあるのではないか」と思いながら宝探しをしに来てくれる方が多いことに気がつきました。そしてそのお客様が後日同じ作家さんの別の本を購入されているのをみると、「いい出会いがあったんだ!」とこっそり嬉しくなったりします。書店が少なくなってきたと言われて10年経ちますが、きっと人が探求心や好奇心を失わない限り無くならないのだと思います。便利なネットも活用し、本の持ち主がより楽しく本の生活を楽しむ時代なんだなと。
そしてその中でかなり私目線で申し訳ないのですが、好きな作家さんをご紹介していこうと考えています。何読もうかな…とお考えの方は是非お奨めした人が居たな、位で頭に残しておいてもらえたらと思っています。
1回目は私を知る人ならやっぱり、というであろう作家『瀬尾まいこ』さんです。デビュー作「卵の緒」は2001年坊ちゃん文学賞を受賞しており、その後も映画化される作品が多く「なにが、そんなに引きつけられるのだろう?」と思いながら手にとって読んでみたのを思い出します。
そして家に帰って読んでみると、何て読みやすい文法と文章を作る方なんだろう!と静かに驚きました。そしてお風呂に入るのも寝るのも惜しいので一気に読み上げ、学生の時のように提出なんてしなくていい読書感想文を書きました。何というか、文章を書きたくなる小説に出会えたのが初めてで、それがとても不思議で新刊が出る度発売日に購入し、読み、また感想文を書いていました。
プロフィールを見てみると中学校の国語教諭をされているのを知り、妙に納得したのを覚えています。
日常生活の言葉に出来ない私にだけ分かる感覚という物を確実な文章で形にして、小説として生きている事に今でも本を読む度に「この気持ちを形にしてくれてありがとうございます」という気持ちになります。
映画化も沢山されているので、映画から観るのも面白いかもしれません。こんな先生が私の中学校におられたら、もっともっと国語が好きになっていたと思います。
私が特に何度も読んだのが「卵の緒」「幸福な食卓」「図書館の神様」です。
角田光代さん、銀色夏生さん、吉本ばななさん、小川糸さん、「耳をすませば」「魔女の宅急便」が好きな方には間違いなくすんなりと読めると思っています。
そしてこの作家さんの本を読んいでるときに飲みたいのは冷めても美味しいロイヤルミルクティーです。お供はバター香るフィナンシェとか、いいですね。是非、お試し下さいね。
「卵の緒」新潮文庫 9784101297729
「幸福な食卓」講談社文庫 9784062756501
「図書館の神様」ちくま文庫9784480426260
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