どの世代でも違和感のないBGM
カフェを始めて店内で流す音楽がこれほど難しいのかと思ったのは、まずお店に足を運んで欲しいターゲット層の幅を広くとってしまったのが一つの難問でした。20~50代の北欧やナチュラル系統が好きな女性、30代~70代のシックな落ち着いた男性と女性など区分けしていくととても分かりやすいのですが、自身のカフェは規模の大きさや立地も考え10~70代の男女がモーニング、ランチ、カフェ、軽めディナー、パーティーなど様々な用途で使用して欲しい事と一人でも二人でも大勢でも気軽に足を運んで下さるようなお店にしたいというコンセプトがあったので、どの世代、どの場面でも場に馴染む音楽というのが知識の薄すぎる私にはかなり難問でした。
その中で東京、大阪、神戸、広島、福岡様々な地域の色んなカフェに勉強しに伺ってみると必ず1曲はこのアーティストの曲が流れているのに気がつきました。CMなどのメディアでもよく聴くので一瞬耳に馴染みすぎて流してしまいそうになりますが、友人とのおしゃべりにも邪魔しすぎず、一人の考え事にも頭に残りすぎなく、色んな場面で本当に丁度良い加減のBGMだと感じ自分のお店でも流すことにしました。
それはとても不思議な感覚で、何かに集中しているときはそのことに集中できるのですが、ふとそのことが頭からフッと離れた瞬間や、おしゃべりのハーフタイムに入った瞬間にこのアーティストの曲が流れているとそれが自然に感じてきて空間としての違和感が全く無くなってくるのがよく分かります。
Maroon5(マルーンファイブ)
カリフォルニア州ロサンゼルスで結成したポップバンドで、グラミーはじめ様々な賞を受賞していますがひとつの系統だけに型をはめ込むこと無く流行の移り変わりが多いチャート内でも色んな系統から影響を受け全てをmaroon5カラーにし送り出し続けてくれています。あまり洋楽に詳しくない型でも必ず耳にしたことがある大ヒットした「Suger」は歴代洋楽YouTube再生回数ランキングTOP30にもランクインしており、その中で結婚式のサプライズシーンがあることから、この曲は結婚式や二次会でもよく聴くようになりました。
ファーストアルバム内の「This Love」はキャッチーで耳に残るメロディが印象的ですし映画「ラブ・アクチュアリー」にも使用された「Sunday Morning」はまさに日曜の朝にピッタリの爽やかな曲調でモーニングやランチの時に流す1曲でもあります。
3stアルバムではこれまたポップで聴く人を選ばないMaroon5の魅力が出ている「Misery」やドラマの主題歌で聴き慣れた「Moves Like Jagger」も今までよりダンスミュージックっぽい仕上がりになっていますが、程よくまろやかでカフェにも意外と空気感がフィットする曲なんです。
4stアルバムでは「Daylight」が壮大になりすぎないテラスで夕焼けを見ているような気分になる曲もよく流していますし5stアルバムの「Maps」も5枚目でそろそろスタイルが変わってきそうなもののファーストアルバムの良い意味での変わらなさが安心します。
どの曲も自分の中で気に入っているのはタイトルや歌詞が英語の苦手な日本人でも分かりやすくしてある所が、その層にも安心してBGMとして聴き流すことのできる曲ばかりなので選曲せずアルバムをそのまま流しても問題ないことと、ダサすぎずハイクオリティすぎない絶妙なバランスで耳に入って来る事が音楽素人の私でも分かるほど素晴らしいことなのではないのか、と感じています。
カフェのメニューで悩むのは、どの世代にも違和感がなくダサすぎずハイクオリティすぎない事が一番の悩みどころなのでMaroon5を聴くといつも初心に返って楽しんで悩もう!と思えるすごさが心地よく耳に馴染んでくるのです。
宜しかったら聴いてみて下さいね。
2011年から始めた「ゆるイラスト教室」と同年プロデュースと店長をしている「Non café(米子市)」とイラストレーターを毎日のほほんと楽しみながら奮闘しています。
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