あなたは声を褒められたことはありますか？

容姿と違って歳はみんな平等にとっていくものなのに、何故か声だけはいつもそのままでメイクや体型の変貌はあっても口を開いて話せば思い出す人が沢山居ます。それだけ声というものは変化しにくく、そして変化させにくい唯一無二のものなんだと思っています。私自身、容姿もですが声には全く自信がなくその憧れからか声の綺麗な女性シンガーには尊敬も込めて曲をずっと聴くようにしています。

そしてカフェで流すときにはお客様の為はもちろん、自分が働きやすくなるよう自分のお気に入りの声のシンガーの曲を流すことは割と多いのです。

青木カレン

日本人で美しいジャズシンガーの一人と言えばこの青木カレンさんですが、シンガーだけでなく様々なナレーションや挿入歌が多いので私の好きな声がとても魅力的な女性シンガーです。

映画やドラマの中で流れる曲は瞬時に森の中の木陰にいるような、そしてその下で木漏れ日が優しく輝いているような日常がドラマティックになる静かで強いパワーを感じる曲が多いのです。もちろんそんな魅力的な声ですのでカヴァーアルバムも出しているので、「何か聴いたことがある」と感じる曲もグッと引き込まれる引力を感じます。

https://youtu.be/A758XofGujs

カヴァーアルバムは「Tranquility」（2012）がお勧めでよく店内にも流れているのですが、映画「ノッティングヒルの恋人」の「She」や「恋する惑星」の「Dreams」、「バクダット・カフェ」の「Calling You」など映画が好きな人にも、音楽が好きな人にも引きつける選曲で見事に歌い上げています。

他のアルバムだと「Voyage」（2011）は弾ける曲調に魅惑的な声がフィットしていて心が弾みますし、「エターナル・メロディ」（2015）は休日に窓を全開にして大掃除をしてその後裸足で過ごしたくなるようなスキップしたくなるような軽快な気分になってしまいます。

https://youtu.be/-g6VtOilKTM

ここまででご紹介してきたのは8アーティストになりますが、気がつけば女性の方が多いということに途中で気がつきました。

何故か小さい頃から女性の声に安心する様になって居たので、知らず知らず男性の声を遠ざけようと思っていたのかもしれませんが今は自分の中で入り口を広く開けたいと意識しており、メディアで流れる気になったアーティストは色々な形で聴くようになりました。

カフェで様々な曲を流しているとBGMの効果とは本当に不思議なもので、同じ1時間でも騒々しくてせわしない空間になったり、たおやかで気持ちが朗らかになる空間になったりと同じ建物なのにBGMで随分と替わってしまうのが面白く楽しいと感じて選曲しているのです。