③悩んだ過去を自分の武器に
ご祝儀よりもお香典、パーティードレスより機会が多くなって購入した自分の体型にピッタリ合った喪服を着る機会が多くなる30代後半ですが、人と人が家族になり増えていく事と人が一人で逝ってしまうのはどこか似ていないようで似ているような気がしています。それは何とも不思議なもので結婚とは愛情や経済力が勿論大切な項目というのは分かっていますが、自分の決めた他人と共に生きていくという覚悟がとても重要ではないかと思っています。
覚悟というものは人によって姿形は違うと思いますが、コツコツと自分で蓄えた自信が覚悟に変わる人もいますし何かの事件をキッカケに変わる人も、そして覚悟なんて見て見ぬふりをする、という覚悟を持った人もいるかもしれません。
私は以前20代前半に結婚をしていましたが、色々なことを中途半端に考えていた為1年で離婚に至りました。その中途半端というのは将来の経済的な蓄えや、残りの人生を両親と暮らしていた時間以上に一緒にいられる程信頼しているかなど面倒なことを後回しにして、その時『結婚』がしたかった欲望だけで籍を入れ楽しい時期が厳しい現実にぶち当たった後、互いに覚悟が足りなかった事に気付き離婚しました。
その時後悔したのは単純に死ぬまで一緒にいたい人か、互いの人生の苦楽を共にしたい人なのか逆に相手にそういった存在になれるのかを深く深く考えるべきだった、という事です。
一昔前の言い方になりますが、結婚したからといって『勝ち組』結婚をしていないからといって『負け組』という勝ち負けで結婚をくくるのは少し違うのではないかと思っています。20代前半で早く結婚しようが晩婚になろうが、結婚という選択をしない決断をしようが一人で生きると決めようが、自分を大切に生きると決め側に居る人を大切にすると腹をくくった人が人生の『勝ち組』になるのだと思っています。
20代の頃は流行の物を身につけたり、皆が憧れる場所に行って同世代の誰よりも自分の地位を上げたくなり皆から羨望の眼差しを受けたいという気持ちになることがあり、今思えばそれは自信がなかった自分に補足を色々つけて大きく見せたかったのだと思います。
そして30代はそういった事が目が覚めたように気持ちは引いていき、自分の好みの世界をより深く掘り下げて大きく見せていた自分をより自分らしくするために削ぎ落とす10年間のような気がします。そのせいなのか、いま周りの同級生達はやりたい事を形にしていたり、生活を楽しんでいたり、厄が落ちたようにスッキリと輝いている人が多いのです。
私自身は10代、20代、30代とどれも同じくらい嫌な思いも大変な出来事もあったけれど、それ以上に楽しかった事や今に繋がっている事が多いので削り方はデコボコかもしれませんが40歳になる今が一番幸せだと思えているのだと思います。そして50代60代がもっと楽な生き方になるなら、歳を重ねるのが本当に楽しみで仕方ないのです。
今生き方に悩んでいる20代や30代の方がいたら、その悩みは自分をもっと輝かせ楽しくさせてくれるやり方を気付かせてくれる一歩なのかもしれないと思ってもらえたらと思っています。歳を重ねるというのは仕事や家事の疲れが中々取れにくくなったり、髪の毛には白髪が混じるようになったり、ノーメイクの顔が疲れているように見えたり、徹夜がきつくなってきたり、身体の何処かの箇所が常に不調だったり、今まで着ていた服のラインが変わったように感じたり、新しいテレビタレントの顔の区別がつかなかったり、大笑いすると法令線が気になったり、そんな事を笑って友人達と話せるほど40歳の女性達は図太く、そして明るく、悩みなんて笑いに換えることが出来る強さも身につけていくものなんだな、と面白く過ごしています。
色んな事に悩んだ過去を自分の武器にし、側にいる人達を大切に出来いつも笑顔を絶やさないそんな女性に近づくことができたら、という覚悟を持って日々過ごすのも悪くないなと思っています。
2011年から始めた「ゆるイラスト教室」と同年プロデュースと店長をしている「Non café(米子市)」とイラストレーターを毎日のほほんと楽しみながら奮闘しています。
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