女性の身体というものは何だか不安定なことがとても多く、ある一定の年齢を超えた女性は毎日何処かが調子が悪くなってくるので出来るだけ毎日を笑って健やかに普通に過ごしたいと思っている方がほとんどだと思います。ですがその想いとは反比例するように身体のラインの崩れから、ちょっとしたどこかしらの痛みや重度の辛い悩みまで誰もが何かの不調に悩まされているのです。

今よりずっと若い年齢の時は健やかなことが当たり前すぎて、悩みといえば食べ過ぎた後の肌荒れや太った痩せた、それに加え風邪や花粉などの季節の不調くらいでした。専門的に言えば何かの成分が不足し始め、それを補う何かが身体の変化に繋がっているという事は頭の中では分かっているのですが、若い身体の時はそういった変化を実感できることは少なく気がつけば年齢を重ねると共に小さな雪だるまがどんどんと大きくなるように不調の層が厚くなっていくような気がしています。

自分の身体のことは自分が一番分かっている、という気持ちも分かりますが自分が一番分からなくなってしまう事と背中合わせのような気がします。20代、30代とやりたい事を仕事にし楽しくなってきた頃かもしれませんし、欲しかった子どもを授かり一生懸命子育てをしている頃かもしれません。どちらも自分はさておき、な気持ちが何処かにあるからこそ休んでいる暇があれば仕事を進めたい、子どものわがままを聞いてあげたいという想いになるのもとても良く分かるのですが、それが先ほど伝えたように不調の雪だるまが大きくなっていってしまうので無理をするべき時期もありますが、それを自分が一番労って慈しんであげたいと今の私は思っています。

自分の限界の物差しは自分だけで計ってしまうものですが、身体も精神も不安定な時はその物差しの目盛りは知らない間に歪んでしまい不確かな物に変わってしまうのです。

その目盛りを正確な物にする為に健康診断や病院に受診しに行くのだと思えば、歪んだ目盛りのまま日常を過ごすのはとても怖いことだと思いませんか…？

病院が苦手、診て貰って何も無かったらお金の無駄、時間がとられるのが嫌、など病院に行くことを嫌がったり苦手とする人も多いかと思いますが忙しい毎日の中で知らない間に蓄積された身体の何かを正常に戻すことが40代以降の自分の為に大切な事だと思っています。

定期的に自分の身体を中から見つめ、相談できる場所や人を探し、悪いところがあれば修復できる、そういった流れを自分で作るのも大人の女性の役割だとも思うのです。

このブログ内ではお伝えしてきましたが、私自身38歳で乳がんが分かり手術し、今現在も治療中です。完全健康体！という訳では無いので常に身体のあちこちが今まで経験したことのない現象が次々に起こり、最初の頃はその不調の変化について行けず悩まされていましたが私がどんなに不調でも仕事はこれまで通りありますし、日常も勿論これまで通り毎日やってくるのです。その日常の中で一人悲しいほど悩む事に少し飽きてしまい、不調があれば仕事でミスをした時の対応策を考えるように身体に関してもその都度対策を考え、自分で対応し乗り切るしかないと言うことに気付きました。

身体の不調の悩みも含めての今の自分、と思えば対応策を考えるのも自分の身体と向き合う時間を作ってくれたキッカケとして楽しめていけたらと思うのです。

ですが乳がんが分かったとき、諸説ありますががんは10年前から発症しているという話を耳にした時、確かに18歳から28歳くらいまではずっと無理をしていたような気がするので10年前の自分に「もっと仕事を休みなさい」「もっと身体を休めなさい」「もっと無理せずゆっくりしなさい」と声をかけてやりたい、と思っています。

何でも頑張れば何とかなる、と思いがちな20代に私は自分の身体以上に無茶をしたのかもしれません。今、年下の子が無茶をしていたら嫌がられるかもしれませんが「もっとゆっくりしてほしい」と伝えたいと思っているのです。自分の身体はいつまでも今と同じではなく変化し、それを100%受け入れなければならないのは自分だけなんですよね。