毎日仕事をしていると幸せな事はもちろんあるのですが、悲しいことそれ以上の嫌な思いもして日々を過ごしています。自分の力不足に情けなくて泣きたくなったり、全部放り出してどこかに逃げたくなってしまったり、そんな事の繰り返しですが一緒に働くスタッフと同じ事で喜ぶことがあったり、いい数字が出たりするとやっぱり仕事って楽しい！と悲喜こもごもを楽しんでいるのです。

仕事ってやっぱり楽しいので、頑張れって言われたいし、頑張るって思いたいし、頑張りたいって思い続けたいと思える連続ドラマをご紹介しますね。

「重版出来！」（2015/TBS）

週刊漫画誌で新人編集者として働く女性のストーリーで漫画の作り方だけでなく、作家への支え方、信頼関係、営業の仕掛け方などの仕事への向き合い方を再確認させてくれ主演の黒木華さんの頑張る事は恥ずかしくないという当たり前のことを思い出させてくれて毎回胸が静かに熱くなって泣いてしまいます。

他のキャストさんもコミック原作のイメージを壊すこともなくスピード感もいいので、何か仕事で行き詰まったり少し前向きになりたい時にまとめて観たくなるドラマです。

何がやりたいか全て明確にならない時だからこそ踏ん張ってみるのも悪くない、と心の底から思わせてくれます。

特に先輩編集者のオダギリジョーさん役の仕事に対する言葉がいつも怠け心を出した私の背中を毎週押してくれていました。随所に見られる週刊誌の真剣なパロディも見所で以前書店員だった私には版元さんなど懐かしい画面も多く、やっぱり書店や本に関わる仕事って素敵だと思ってしまいます！

「恋ノチカラ」（2002/フジ）

タイトルは思い切りラブコメディーの様なイメージを受けるドラマですが、10年以上経っても主題歌のタイトルのようにキラキラと輝いて仕事が楽しくなっていくところがとても胸がキュッとなる思いを感じます。

大手広告代理店に勤務していた30歳を過ぎた女性が、何故か人気クリエイター独立の際に人違いで引き抜かれてしまいます。最初は煙たがれていた女性ですが、男性クリエイターの仕事が好きで本気で向き合っている姿を側で見ていて仕事の信念や生き方を学びとても貴重な30代をどう過ごすかを考えさせてくれるラブコメディーなんです。

年齢は確実に可能性を奪っていきますが、それを補うのは安定と保証。そして踏みつけられたり自分を殺したり、奪われる。

仕事をし続けていると嫌なことばかり重なるときがありますし、自分は何の為にやっているんだろうと立ち止まるときがあります。ですがそれをいくつも重ねて少しずつ強くなったり経験値が増えていく。それだけだと何故そんなものの為に頑張るのか分からなくなりますが、誰にも分からない位の幸せを自分で見つけそれを積み重ねていくのだと思います。あとは深津絵里さんがとても好きなので見ているだけで幸せになってしまうのです。

「問題のあるレストラン」（2015/フジ）

以前このブログでも紹介したことがあるのですが、女性が一から飲食店を作り上げていき段々と知名度が上がっていった矢先に閉店に追い込まれる…といった飲食店ドラマのドタバタというありがちな内容ですが、色んな感情と経験を持った女性達が一人一人お店への愛情が最終回に向かって深くなっていくところに私はずっと泣いていました。人を雇う立場でもある私は、最初から思いが深いスタッフはいないという事を知っていてドラマでもオーナーが一人で盛り上がっているように見えますがその奮闘する姿や、来て下さるお客様への気持ちが大きくなりそれを側で見ているスタッフが自分なりのやり方で頑張っていく姿がとても可愛らしいのです。

オーナーや店長や社長など、上の立場である人間が会社やお店を作る訳ではなく、スタッフや社員によって会社や人は作られていくものなんだと再確認させてくれたドラマでした。

女だから、40歳だから、様々な理由で仕事の足かせが増えることが沢山あるのですが、ただ頑張りたいという理由だけで頑張ってはいけないのでしょうか。頑張る理由はそれぞれかもしれませんが男だろうが女だろうが、何歳だろうが色んな環境で色んな立場で自分の為、家族の為、関わる人の為に頑張るのがとても自分の中でしっくりくる事が分かってからとても楽しいのです。

苦しいけど、楽しい。それがきっと仕事をする、という事なんですよね。