何をしたら嫌われるか
何をしたら人から好かれるんだろう、と思ったことはありませんか?
学生時代は同世代の友達や異性に、社会人になってからは上司や仕事先のお付き合いの方に、好かれていれば物事は色々スムーズに進むのではないかと思うほど、「好かれる」のは心強いキーワードだと思います。そして「好かれる」の反対である「嫌われる」事を大体の皆さんは嫌がり、できれば嫌われずに過ごしていきたいと思っています。私自身も嫌われることがとても怖い時期がありました。
いじめにあっていた小学中学生時代に私が発した一言で周りの同級生の心に嫌悪感を生んでしまい、この日から同じ学年の女子からは完全に無視され話すこともなくなり、それから転校するまでの2年間は人と極力話さず過ごしていました。
この時に私は「嫌われる」事は一瞬で出来るものなんだと思い、そのキッカケとなる多くの事柄は自分からの咄嗟の一言や態度や動きから始まるのだと反省し、まずはひとつひとつの言葉の整理を始めました。
いくら仲が良くなっても言ってはいけない言葉選びや、相手の話をしっかり聞いてその内容に合った返事を返す。そして障害や勉強や運動能力など自分が出来る事は周りも出来るとは思わずに様々な人が居るという事を常に頭に入れて過ごす。まずはこの二点をいじめにあっていた学校から転校した先で気を付けていたら、40歳近くなった今でも連絡を取り合える友人が出来る位楽しい学校生活を過ごせました。
これは周りの人や環境が良かったおかげでもあるのですが、自殺を考えた位のいじめから「嫌われる」ということを学べたのは大きな事柄だったと思いますし、「嫌われる」怖さや絶望感を知らなかったら、「好かれる」利点が分からなかったからです。
社会人になってからは「嫌われる」「好かれる」以前に仕事が「出来る」「出来ない」で周りの反応が違うのが分かりました。それまでの学生時代に好かれていた人達の特徴である愛想が良かったり、話をしていて楽しかったり、お洒落だったり、美形だったり、そういったパーツに新たに「仕事が出来る」というパーツが増えたのは私にとっては嬉しいものでした。
自分の顔や身体にコンプレックスが沢山ありましたし、何より仕事をするのが好きだったので、やればやるほど仕事のスキルが上がっていく実感も出来周りから色んな仕事を頂くようになった頃、ふと今の仕事で唯一無二の存在になれたら学生時代からの「好かれる」「嫌われる」の呪縛から解けるような気がしたのです。それから約18年間は必死に目の前の仕事をして、自分のスキルを上げて自分にしか出来ない仕事をやらせてもらえる現在の気持ちは単純に広範囲の人に好かれるとか、嫌われるとかどうでもよい事に気がつきました。
数年前にベストセラーになった書籍「嫌われる勇気」というタイトルを初めて見た時、嫌われるとは勇気が要ることなのか…と妙に感心しましたが、いざ嫌われる立場になったら勇気などあってもしょうがないのでは、と私は思っています。大人数に一気に嫌われた経験から嫌われるのを恐れない勇気より、嫌われるのもその反対の好かれることも、全てをどうでもよくなってしまえばいいのだと思います。
部下や同僚に注意したら嫌われる、と怖かったら伝える言い方を何パターンも考えればいいだけの話ですし、友達に嫌われるのが怖くて合わせているのなら、自分の気が済むまで合わせ気が済まなくなったら自然な流れで離れたら良いだけの話なので、単純にみんなに嫌われたくないのなら品の無い悪口は言わず、自分の仕事やすべき事にきちんと向き合い、むやみに好かれたいと思わない事が大切ですし、きっと暮らしていて楽なんだと思います。
「好かれる」のは今までの自分の行いの良さですし、「嫌われる」のは自分の愚行だと思えば全ては自分発信で始まっているので、全ては自分のおかげで責任がほとんどだ、とも思います。嫌われたければ自分がされて嫌な事を、好かれたければ自分がされて嬉しい事をすればいいのです。
私は好きな人達には自分がされて嬉しい事を、その他にはどちらでもいいのどこかでどうでもいいや、と思いながら無心でいる事にしています。自分の仕事や生活が他の人の嫌な感情に巻き込まれないよう、もっと楽に過ごせる人が増えたらいいなと思っています。
では、また日曜日に。
2011年から始めた「ゆるイラスト教室」と同年プロデュースと店長をしている「Non café(米子市)」とイラストレーターを毎日のほほんと楽しみながら奮闘しています。
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