目に見えない貯蓄こそ30代以降の自分の宝になる

岩上 喜実

原稿料や書籍の印税が入りだした20代中盤から少しづつお財布に余裕が出来、何に対して貯蓄をしていこうかと考えていました。わたしはどんな人になりたいかと考えた時、言葉を大切にし周りに感謝する仕事人になりたかったので、頭の中の言葉のストックを貯め、引き出しを増やし必要な時に取り出せるよう整理しておこうと思いました。


気になった映画は観て、読みたい本は購入し、感想や盗める言葉は頭に入れておきます。言葉をストックしていると様々な所で役に立ちます。いつも感じた事を自分の言葉でストックしているので、急にマイクを向けられても、どんなに大人数の前でも全く緊張せず話せます。〇〇字以内にレビューというのも得意です。ただ、色んな方のメールやLINE、SNSで文字だけを見ると誤解を招く言い回しが多いのが最近は気になり、万人が見ても嫌な思いをせずに読める言葉で私はイラストエッセイを綴っていきたいと思っています。


あとは、周りの人の祝い事や行事にその人の事を沢山考え贈りものや表現をしていくのがとても私にとって幸せを感じるのでその為にお金を使いたいと思いました。

見返りを求めずただその人の驚いた笑顔が見たいんです。ちょっと胡散臭いですが、これは自分の接客の姿勢にも繋がるので良い貯蓄だなと思います。


言葉は私の武器になり、周りの笑顔は力になります。それに気付いた私は幸運だったけれど、その分おしゃれやメイクをしたり、いい車に乗ったり、友人同士で遊んだりと同世代の人が夢中になっていた事には全く疎くなってしまったので少しづつ今から挑戦したいなとも思います。

お金をどう使うか、とは自分の理想にどう近づけるかにつながっている気がします。

価値観はそれぞれなので何にお金を使い、なりたい自分のパーツになるかを考えたらきっと使うのが楽しくなり、また頑張って働こう!となると思います。


一気に収入が上がった書籍の出版ですが、初めての時は何も分からずただただ毎日描いていました。書籍の出版のはじめの仕事、私の場合は、ですが。またそれは次回に。

岩上 喜実
イラストレーター、イラストエッセイスト
18歳から書籍挿絵、企業キャラクター、CMイラストを描く山陰在住イラストレーター兼イラストエッセイスト。挿絵書籍と自身が描くイラストエッセイを合わせて、文庫化と海外出版含めて2005年から現在で29冊刊行。
2011年から始めた「ゆるイラスト教室」と同年プロデュースと店長をしている「Non café(米子市)」とイラストレーターを毎日のほほんと楽しみながら奮闘しています。
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